オーケストラの新しい可能性を提供する企画「京響プレミアム」の一環として依頼を受けたくるり岸田繁氏による初の交響曲「岸田繁交響曲第一番」がCD化が決定しました。
発売日はいつ?
2017年5月24日リリース
公演前のくるり岸田繁氏のコメント
昨年3月より、いくつかの交響的作品の作曲に取り組んでおります。まだ作業半ばではありますが、今年9月の完成に向けて試行錯誤を繰り返しながら、音を紡いでいます。
およそ1年半ほど前に、京都市交響楽団のマネージャー柴田氏から、同交響楽団のコンサートのためのオーケストラ作品を書き下ろしてほしい、というご提案をいただきました。
幼少の頃から親しんだオーケストラのために作品を書くなんて、夢のような話ですが、子供の頃の自分に教えてあげたいです。本格的なオーケストラ作品を書く、ということは、昔からの夢のひとつでありました。
ジャンルの垣根を超える、という言葉はある種使い古された表現になりつつありますが、私が大好きなベートーヴェンやバルトーク、ショスタコーヴィチなどの作品を聴いていると、あらゆる音楽的なトライアルを通して、ジャンルの垣根を超えながら新しいものを作ってきたのだなぁと感銘を受けました。
強い意思とアイデア、「当たり前でないもの」を追求することで、美しい音楽に昇華すべく、あくまでも大好きな「交響的作品」であることをコンセプトに、多くの皆様に感動を与える作品に仕上げようと思っております。乞うご期待ください。
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京都市交響楽団 チーフマネージャー 柴田智靖氏のコメント
岸田さんとお話をした至福の時、岸田さんが熱く語ってくださったのは、今「くるり」というバンドが作り出す音楽の話ではなく「クラシック音楽」「オーケストラ音楽」への「想い」と「未来」でした。
京都市交響楽団は創立60周年を迎えます。また、京都で誕生し今や日本を代表するバンドの一つとなり、京都の音楽プライドにまでなったロックバンド「くるり」が奇しくも鮮烈デビューから20年を迎える記念すべき節目の年に両者がタッグを組み、アーティスト「岸田繁」の「もう一つの扉」を開けたいと願いました。それは、既存の楽曲をオーケストラアレンジするのではなく、作曲家として30分を越えるような大曲を作曲してもらいたいと。
京都生まれの岸田さんが初めて書き下ろした交響曲を、幼少の頃から慣れ親しんでいた「京都市交響楽団」が披露することは必然であり、これが叶えばこの「京都生まれの音楽」は世界に誇れるブランドとなる。岸田さんの音楽に対する情熱と緻密さは必ずやこの壮大なミッションをクリアいただけるエネルギーがあると感じておりました。
そして、このミッションには「クラシック・オーケストラ音楽の未来」への扉を開けるもう一つの使命を持ち合わせています。その扉をノックできるのは他ならぬ作曲家「岸田繁」なのだと確信しています。これが「クラシック・ライブ」の第一章の開演と信じて。
ロックバンドの枠を超え、作曲家としての活動の場も広げている岸田氏の今後が益々楽しみです。